看護師の働き方まとめ|職場の種類・勤務形態ごとの特徴・向いている人
看護師の働き方は、職場の種類や勤務形態によって異なります。急性期が中心の病院とそれ以外の病院ではどう異なるのか、訪問看護ステーションや企業では看護師の仕事はどんな内容になるのか、また、常勤と非常勤では働き方はどう変わってくるのか、それぞれのケースに分けて詳しく解説します。
看護師の働き方の種類
- 職場の種類
- 勤務形態
看護師の働き方は上記2つの軸で異なります。それぞれの働き方の種類の特徴やメリット、デメリット、どのような看護師さんにおすすめかをご紹介します。
職場の種類別にみる看護師の働き方
看護師の主な職場としては、以下の施設を挙げられます。それぞれの違いや特徴を解説します。
病院
病院と一口に言っても一括りにするのは難しく、さまざまな特徴を持った職場があります。病院の分類方法には色々ありますが、働き方という観点では医療機能による区別が分かりやすいです。病院は以下の4つの病床機能の中から、主に当てはまるものを医療機能として報告しています。
4つの病床機能 | |
---|---|
高度急性期機能 | 急性期の患者さんに対し、状態の早期安定化に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する機能です。 |
急性期機能 | 急性期の患者さんに対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能です。 急性期機能を中心とした病院には、二次救急(入院を要する救急医療施設)や一次救急(休日夜間急患センター)の指定を受けている病院などが当てはまります。 |
回復期機能 | 急性期を経過した患者さんへの在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能です。リハビリテーションに限らず、回復期の患者さんを受け入れる機能があてはまります。 |
慢性期機能 | 長期にわたり療養が必要な患者さんを入院させる機能です。 高齢者だけでなく重度の障がいをお持ちの方、難病の患者さんの入院も含まれます。 |
高度急性期が主となる病院
高度急性期を中心とした病院の特徴としては、三次救急(高度救命救急センター、救命救急センター)の指定を受けている病院やICUやHCUがある点があげられます。
24時間365日受け入れ可能で、急性期の患者さんへ最先端医療を提供する高度急性期病院。看護師の働き方も病棟や救急外来、一般外来まで配属先によって多種多様です。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
一般病院(急性期機能・回復期機能・慢性期機能が主となる病院)
幅広い特徴を持つ病院が含まれる一般病院では、担当部署は主に「外来」と「病棟」の2つになります。病院によっては「救急外来」「手術室」「内視鏡室」「透析室」なども加わります。病棟や救急外来では夜勤がありますが、一般外来に配属された場合は日勤のみとなります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
クリニック・診療所
クリニックでは、産婦人科などの一部の有床クリニックを除き、日勤のみの働き方が中心となり、夜勤はないことが多いです。身近な医療の窓口として、地域の人々との関わりが大きい職場です。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションとは、利用者さんの住む自宅や施設へ訪問して看護を行う看護師さんの拠点となる事業所です。基本は、事業所から利用者さんのところへ伺いますが、訪問場所へ直行直帰できる場合もあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
介護施設
介護施設では、配置基準に従って、看護師さんも働いています。施設の種類によって、日勤のみの場合とオンコールや夜勤ありの場合がありますが、夜勤ありであっても夜勤専従の看護師と役割分担をしている場合があり、日勤のみという働き方が可能な職場も多くあります。仕事内容は健康観察や褥瘡(じょくそう)管理などの看護業務が中心ですが、介護スタッフと一緒に介護に関わるケースもあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
保育園
保育園でも、配置基準に従って、看護師の求人が行われています。健康観察や緊急時の対応などの看護業務はありますが、保育スタッフと一緒に保育を行うこともあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
障害者施設・児童福祉施設
障害者施設や児童福祉施設でも、配置基準に従って、看護師の求人があります。入所型の施設では夜勤がある場合があります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
企業
看護師は健康診断の計画・実施・結果の解説を行ったり、従業員からの健康相談やメンタルヘルスケアを行ったりします。また、製薬会社などの企業で、看護師の知識や経験を活かしてCRA(臨床開発モニター)やCRO(治験コーディネーター)といった治験に関わる職種で働くケースもあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
勤務形態別にみる看護師の働き方
夜勤がある病棟では、交代制や夜勤専従といった働き方があります。また、日勤のみの職場でも、フルタイムの正職員と非常勤で働き方を分けられます。以下の4つの分類でそれぞれ解説します。
夜勤あり(交代制)
病棟などの24時間対応の職場では、夜勤を含むシフト制の交代勤務が行われており、代表的なシフトとして「2交代制」と「3交代制」があります。
2交代制は「日勤」と「夜勤」に分ける方法で、12時間ずつ分ける場合の他、日勤を短く(8時間程度)、夜勤を長く(16時間程度)分けるケースもあります。
3交代制においても同様です。8時間ずつ「日勤」「準夜勤」「深夜勤」に分けるパターンの他、日勤と準夜勤を短く、深夜勤は長めに分ける場合もあります。ここでは、代表的な「2交代制」「3交代制」それぞれの働き方、求人の特徴について解説します。
2交代制
日勤と夜勤の2つのシフトで働く2交代制は、夜勤ありの職場の約2~4割で採用されていると言われています。また、2交代制と3交代制を混合している職場もあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
3交代制
日勤と準夜勤、深夜勤の3つのシフトで働く3交代制は、2交代制に比べて1回の勤務時間が短くなる働き方です。それぞれの勤務時間は職場によってさまざまです。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
常勤(日勤のみ)
フルタイムでの働き方は常勤と呼ばれます。原則として1週間に最大40時間働きます。常勤かつ日勤のみであれば、1日8時間、週休2日制が一般的です。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
非常勤(パート・アルバイト)
非常勤看護師とは、パートやアルバイトとして働く看護師です。1週間の勤務時間は40時間未満で、基本的に給料は時給で計算されます。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
夜勤専従
病棟や介護施設などの夜勤のある職場では、夜勤だけを行う夜勤専従という働き方があります。原則として日勤業務は担当しません。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
こんな人に おすすめ |
|
自分に合った働き方を見つけよう
看護師は、どのような施設で働くか、どのような勤務形態で働くかによって生活が大きく変わります。自分に合う働き方ができる吟味してから、職場を選びましょう。「ナースではたらこ」では、施設や勤務形態別に検索することができるので、ぜひご自分に合う職場探しにご活用ください。
看護師の働き方に関するコンテンツ
-
看護師のシフトパターンとは?|交代制の勤務時間・スケジュール例
多くの看護師が働く病院の病棟でのお仕事は、シフト勤務が中心で、夜勤ありの交代制で働くのが一般的です。交代制には主に「2交代制」「3交代制」「2交代制と3交代制の混合シフト」の3つの種類があり、それぞれ異なる特徴があります。交代制ごとの勤務時間やスケジュールの例をご紹介し、メリット・デメリットについて解説します。