企業看護師(産業看護師)になりたい看護師さんのお悩み相談
【Q.】土日休み・夜勤なしの企業看護師になりたいと思っています。
土日休みで規則的な勤務ができる企業看護師は人気
【A.】勤務条件だけで判断せす、企業看護師のメリット、デメリットを理解したうえで選択を。
病院勤務の看護師は、シフト勤務で生活リズムが崩れてしまううえ、なかなか連休もとれずプライベートの充実が難しいと相談を受けることが多くあります。
一方、企業看護師は、土日が休みで夜勤がない規則的な働き方ができるところがほとんどなので、そういった意味では身体への負担が減り魅力はあるかもしれません。
しかし、企業看護師は病院勤務とは違うスキルが求められるため、身につけるための努力が必要となってきます。
企業看護師の仕事で求められるスキルと注意点
企業看護師の仕事には、産業看護師、治験コーディネーター、臨床試験モニター、製薬会社や医療機器メーカーで働くクリニカルコーディネーター等があります。
共通して求められるものは、「コミュニケーションスキル」です。
病院で働く場合も、もちろん必要なスキルですが、企業看護師は、基本的に患者様ではなく医師をはじめとした医療従事者と接する機会が多いことが特徴です。
例えば治験業界で臨床試験モニターとして働く場合は、治験の管理やサポートを行うため、医師に治験内容を説明したり、被験者の治験に対する不安を察してフォローしていく必要があります。
また産業看護師は、社員の健康相談や教育が主な業務内容なので、相談者と対話しメンタルケアをすることが重要となります。クリニカルコーディネーターは、自社商品のPRとその使用方法をレクチャーする仕事です。
このように企業看護師は、コミュニケーションスキルが特に必要なのです。企業看護師のその他の特徴は、パソコンでのデータ管理などのデスクワークが多いことです。医療現場ではパソコンを使う機会がそこまで多くはないので、ストレスを感じてしまう方も多いです。
企業看護師に転職を希望される場合は、業務をスムーズに進められる程度のパソコンスキルの習得をおすすめします。また、企業看護師として働くということは、医療現場から離れるということを忘れてはなりません。
治験コーディネーターやクリニカルコーディネーターは病院に訪問することはありますが、患者様に接することはありません。医療の変化は日々著しいため、看護師は一生勉強をしなければならない職業と言われています。
一度、医療現場を離れると再び病院で働こうと思った時には自分の技術や知識が古くなるため、現場復帰が怖くなったり、実際に復帰しても苦労することもあるようです。
“楽そう”で決めるのはNG。企業看護師ならではの難しさもあります
企業看護師は、直接命に係わる業務が少ないためプレッシャーはないかもしれませんが、簡単な仕事ではありません。
これまで医療現場で培ってきたコミュニケーションスキルをさらに向上させ、パソコンスキルの習得にも努力できるのであれば、病院とは違った知識やスキルを習得し、視野が広がると思います。
まずは、あなたが今求めていることを整理し、将来的なキャリアを考えてみましょう。その上で企業看護師が選択肢の一つになるのかどうか決めてみてください。
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