
看護師のやりがいとは?やりがいを見いだせない原因と対処法
看護師は人々の健康を支える、なくてはならない職業です。現場で働く看護師さんが「看護師になってよかった」とやりがいを感じる瞬間についてまとめました。また、やりがいを見いだせないときの対処法についても解説しています。看護師としてのやりがいを感じられず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。職場別に見るやりがいを感じたエピソードのご紹介は、転職を考えている方へも参考となるでしょう。

看護師さんがやりがいを感じるポイント5選
看護師は、やりがいを感じる瞬間が多い仕事です。その中でも特にやりがいを感じる5つのポイントを紹介します。
患者さんの回復を見届けられる
患者さんのそばに寄り添う看護師は、患者さんが回復していく様子を身近に感じられる仕事です。特に急性期病棟や整形外科で働く看護師さんは、患者さんの回復過程を目の当たりにすることで、やりがいを感じることが多いでしょう。
患者さんの支えになれる
看護師には患者さんをサポートする重要な役割があります。患者さんの回復の一端を担っているという事実に対して、やりがいを感じることも多いでしょう。また、看護師としての経験を積み、患者さんが何を必要としているかを読み取れるようになると、より一層やりがいを感じることができます。
患者さん・ご家族からの感謝
患者さんから「ありがとう」という感謝の言葉をもらったときは、大きなやりがいを感じるのではないでしょうか。また、患者さんのご家族などから感謝されたときも、やりがいや充実感を感じる看護師さんが多いでしょう。
チーム医療の一員として活躍できる
近年、多くの医療機関では、看護師だけでなく医師や薬剤師、理学療法士、管理栄養士などの様々な職種のスタッフが協力するチーム医療を採用しています。ひとつの医療チームとして、患者さんの回復を目指すのは、やりがいを感じられる仕事といえるでしょう。
収入が安定している
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(令和2年)」によれば、看護師の平均月収は33万8,400円です。男性34万9,000円、女性33万7,000円と男女の差が少ないことが特徴です。また、看護職は求人ニーズが高く、転職を希望する際、比較的すぐに次の仕事が見つかる場合が多いことも安心して働ける看護職のメリットと言えそうです。このように、収入が安定していることで、やりがいを持って働けるでしょう。
職場別に見る看護師さんのやりがいを感じたエピソード
今の職場にやりがいを感じなくなってしまっていても、転職することで新たなやりがいを見つけることができるかもしれません。さまざまな職場から、看護師さんがどのような場面でやりがいを感じるのかをご紹介します。
急性期病棟で働く看護師さんの場合
「少しずつ回復していく患者さんをサポートすることで、自分も元気をもらえた。」
「明るい笑顔が増えていく様子を目の当たりにし、看護師という仕事を選んで本当に良かったと思った。」
急性期病棟では、回復期にある患者さんが多く入院しています。症状が良くなり、患者さんの退院は、看護師さんにとって大きなやりがいと達成感を得られる瞬間です。
外来で働く看護師さんの場合
「予防接種の後、お母さんから感謝をされただけでなく、帰り際に子どもが手を振ってくれて、心が温かくなった。」
「採血や注射が痛くないので、安心して通える。と言ってもらえた。」
外来では日々多くの患者さんと接したり、同時進行でさまざまな業務をこなさなくてはならなく、予期せぬハプニングが起きることもあります。しかし、それらを乗り越えたときに達成感とやりがいを感じられます。また、長期的に通院される患者さんが多い職場では、患者さんとの関係も深くなり、やりがいを得ることができるでしょう。
療養病棟で働く看護師さんの場合
「患者さんへのご家族の思いを聞き、胸が熱くなった。」
「患者さんやご家族が、いつも本当にありがとう。とお礼を言ってくれた。」
患者さんのご家族から感謝されることも、看護師さんにとっては大きなやりがいです。療養病棟では目に見えて回復することは少ないからこそ、日々の感謝や小さな変化がやりがいにつながります。
回復リハビリテーション病棟で働く看護師さんの場合
「リハビリに前向きになってくれなかった患者さんが、やる気を出し、支えなしで歩けるようになった。」
「患者さんが、励ましてくれてありがとう。と言ってくれた。」
最初からリハビリに前向きに取り組む患者さんばかりというわけではないので、時にはサポートに苦労することもあるかもしれません。しかし、一生懸命に取り組み、少しずつ元の機能を取り戻している様子を見ることは、看護師さんにとっても大きなやりがいとなるでしょう。
介護・福祉施設で働く看護師さんの場合
「利用者さんに、本当の娘のように思う。と言ってもらえた。」
「利用者さんがいつも優しく声掛けをしてくれ、折り紙で作ったかごを貰った。」
利用者さんと過ごす時間が長い介護・福祉施設では、コミュニケーションを取る機会が多く、より深く関わることができます。利用者さんの親密な言葉や態度に触れるときには、やりがいを感じるのではないでしょうか。
訪問看護で働く看護師さんの場合
「あまり話すことのできない患者さんが、帰り際にしっかりと手を握ってくれた。」
「辛いはずの患者さんが気丈にふるまってくれる。」
訪問看護では、終末期の患者さんと接する機会があります。在宅で療養しながら過ごす患者さんのために看護師として何ができるのか、考えさせられることが多い現場です。多くの気付きを得られるだけでなく、やりがいも得られるでしょう。
看護師の仕事にやりがいを見いだせないときの対処法
看護師の仕事には看護師だからこそ得られるやりがいがあり「看護師をやっていて良かった」と感じた経験がある方は多いのではないでしょうか。しかし、時にはやりがいを見いだせなくなることもあるかもしれません。やりがいを見失ってしまうのはなぜなのか、またどのように対処すればよいのかについて見ていきましょう。
やりがいを見いだせない原因
- 多忙な業務や不規則なシフト
- 給与などの待遇
- 職場の人間関係
看護師の仕事自体にはやりがいがあっても、仕事が忙しすぎたり、シフトが不規則で体調管理ができなくなってくると、やりがいを感じられなくなることがあります。また、給与など待遇面で不満がある場合も、仕事にやりがいを見いだしにくくなるでしょう。
職場の人間関係で悩みがある場合も同様です。業務に集中できず、やりがいを感じる余裕がなくなるかもしれません。
やりがいを取り戻すための対処法
- 相談する
- 見直す
- 職場や働き方を変える
仕事にやりがいを見いだせないときは、まずは原因について考えてみましょう。思い当たる原因について、一度、信用できる上司や先輩などに相談してみるのもよいかもしれません。豊富な経験から心に響くアドバイスをもらえることもあります。また、働き方を見直すこともひとつの方法です。夜勤を減らしてもらえるよう相談したり、異動を申し出てみるなど、負荷を減らすことで、心に余裕ができるかもしれません。
上記の方法でも解決しない場合は、転職を検討することもひとつの手です。希望に合った働き方・条件の職場に転職することで、やりがいを感じつつ働けるようになるかもしれません。
やりがいを持って働ける職場を探そう
看護師はやりがいのある仕事です。しかし、職場環境や待遇への不満が溜まると、やりがいを感じなくなってしまうこともあります。そんなときは、現在の不満の原因や問題点を洗い出し、働き方を見直してみましょう。自分自身で解決できない問題の場合は、転職することもひとつの手です。体力的にも精神的にも余裕を持って働ける職場に転職することで、やりがいを感じながら看護業務を行うことができるようになるでしょう。
大変なこともありますが、看護師はやりがい・メリットの多い職業です。ぜひ以下の記事もご覧いただき、看護師としてのやりがいを見つけるための参考にしてみてくださいね。
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