スムーズ・円満な退職手続きのポイント
転職活動の最後のフェーズで、もっとも難関ともいえるのが退職交渉です。職場側は退職を強く引き止める傾向にあり、予想以上に苦労される看護師さんが多くいるのも事実です。曖昧なままに職場からの引き止めを聞き入れた結果、不本意なかたちで残留し、後から後悔される人も…。ポイントを確認してしっかりと準備・手続きを行い、転職を成功させましょう!
よくある
退職手続
失敗事例-
- 段取りを間違えて上司や同僚に迷惑がかかり、トラブルに
- 退職を申し出ても取りあってもらえない
- 後任が決まらず引き継ぎがうまく進まない
- 退職日が決まらず、転職先から内定取り消しに
- 労働条件の改善を約束され残留するも、他の職員の負担が増え、居づらくなる
こうならないために…
失敗しない
退職の
ポイント-
- 退職交渉には強い意思で臨む
- 現職の看護師に迷惑をかけないよう計画的に手続きを進める
退職交渉のポイント
強い意志をもつ
退職の意思を伝えると、「希望の病棟に異動させる」「給与を上げる」「あなたを慕っている後輩をどうするんだ」「将来の役職候補として、考えていたのに…」と言われたり、看護部長や院長から呼び出しをされるなど、強く慰留されるケースが多くあります。なかには、きつい言葉を浴びせられたというケースもあります。
転職に迷いが生じることがあるかもしれませんが「退職の意思を告げた」という事実は残り、その後の人事に影響することも。退職交渉には「退職を認めてもらう」ではなく、「極力迷惑をかけない退職日を相談する」というスタンスで臨むことが大切です。
転職活動をはじめた時の原点に立ち戻り、なぜ転職を考えたのか?何を実現するために転職をするのか?を思い出してください。一時の感情に流されず、希望をかなえるために粘り強く交渉をしましょう。
退職理由はできるだけ前向きに
「今の職場のここが嫌だから」などの理由は「改善する」「条件を良くする」などの理由で引き止められがち。また、あいまいな退職理由もNGです。「○○科で働きたい」「子どものために働き方を変える」「転居をする」など、転職でかなえたいことやその思いの強さをしっかりと伝えましょう。
退職経験者に聞いてみる
職場によって手続きや慰留のされ方は異なります。スムーズに進めるため、元同僚に聞いてみるのも一つの手です。
段取りのポイント
就業規則で申し出る期限を確認
民法上は2週間前に申し出れば退職できますが、就業規則で1~3ヶ月前までに申し出ることを定めている法人が多く、確認が必要です。
引き継ぎ期間等を考えると、退職日1~2ヶ月前に申し出るのが通常。現職の看護師への配慮は欠かせません。
意思表示は直属の上司(師長)から
早く退職を決めたいからと、上司を飛び越えて部長や事務長に相談するのは避けましょう。気分を害し、退職交渉がこじれるケースも少なくありません。まずは上司に思いを伝え、理解をしていただくことが大切です。
退職願の提出は退職日を合意してから
退職願は儀礼的なものですので、上司と話し合い、退職が認められてから提出するケースが多いです。机に置いたりせず、直接手渡しするのがマナーです。
引き継ぎは自分主導で
引き継ぎ計画を立てるポイントは、「引き継ぎに必要な期間をもとに退職日を決める」ではなく「退職時期を決め、それまでにできる最大限の引き継ぎをする」ことです。
また、上司や同僚、後任者に伝えて協力してもらうことで、予定した退職日にスムーズに退職できるようになるはずです。また、引き継ぎが不十分だと、退職後にトラブルが起き、前の職場から連絡が入るケースもあります。早め早めに準備をしたり、マニュアルを作っておくなど、後任者が困らないようにしっかりと引き継ぎましょう。
退職時に受け取るもの
年金手帳
勤務先保管の場合。
厚生年金基金加入員証も忘れずに受け取りましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険の受給手続きに必要。転職先へも提出します。
源泉徴収票
所得税の年末調整や確定申告の際に必要。
離職票
雇用保険の失業給付受給手続きに必要。
就職先が決まっている人も念のため受け取りましょう。
健康保険資格喪失証明
国民健康保険に加入する場合、加入手続きは退職日の翌日から14日以内に行いましょう。
※郵送の場合は期日を確認しましょう。
退職時に返却するもの
- 健康保険証
- 身分証明書、貸与品 など
- ユニフォームなど経費で購入したもの
退職までのスケジュール
退職に関するコンテンツ
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