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看護師さんのためのお仕事レポート

訪問看護の役割や仕事内容/先輩の本音インタビューや求人の選び方も

訪問看護とは、利用者さんの居宅を訪問し、必要な看護ケアやサポートを行う仕事です。訪問看護の利用者は年々増加しており、今後も訪問看護師へのニーズは高まると考えられます。実際に訪問看護師として働いている方のインタビュー動画を紹介し、訪問看護師の仕事や実情について解説します。

訪問看護師とは?

訪問看護師とは、利用者さんの住む居宅に訪問し、病気や障がいに応じた看護を行う人です。利用者さんの健康状態の悪化防止や回復に向けたお手伝いをします。また、主治医が作成する「訪問看護指示書」に基づき、利用者さんの居宅で病院と同じような医療処置も行います。

どのような方が利用している?

自宅で看護ケアを必要としている方が訪問看護サービスを利用します。年齢に関係なく、通院が難しい方が対象です。また、看取りにも対応している場合が多く、人生の最期を自宅で迎えたいというご要望にも対応します。

訪問看護師の職場

  • 訪問看護ステーション
  • 訪問看護事業を行っている病院・クリニック(診療所)

訪問看護師は主に、訪問看護ステーションや訪問看護事業を行っている病院・クリニックに所属して働きます。厚生労働省が在宅医療を推進している昨今では、訪問看護師の需要が増えてきています。

訪問看護師が求められる背景と期待される役割

訪問看護の受給者数の推移を表したグラフ。要支援1から要介護5までの総数で、平成19年は24万9400人、平成31年は54万2700人と、12年間で2.2倍にも増加している。(総数には、月の途中で要介護から要支援、または要支援から要介護に変更になった者を含む。経過的要介護は含まない。)出典:厚生労働省「介護給付費等実態統計」各年4月審査分

出典:厚生労働省「訪問看護」(PDF)をもとにナースではたらこ作成

厚生労働省では、超高齢社会に向けた「在宅医療の推進」と「地域包括ケアシステム」の構築を進めています。在宅医療を推進するためには、訪問看護は欠かせません。また、地域包括ケアシステムを構築するためにも、24時間体制でターミナルケアを行う訪問看護の存在は不可欠です。今後も高齢化は進むため、訪問看護の利用者数もさらに増加すると考えられます。

訪問看護師になるために必要なスキル・資格

必要な資格 看護師免許または准看護師免許
役立つ資格 訪問看護認定看護師
転職に有利なスキル 看護師としての臨床経験3年以上

訪問看護へのニーズの高まりから、研修や勉強会などフォローアップ体制が整っており、未経験でも働ける訪問看護ステーションも増えています。

訪問看護師として働くには看護師免許あるいは准看護師免許があれば問題ありません。未経験でも入職可能な職場もありますが、看護師としての臨床経験が3年以上あれば即戦力として活躍できるでしょう。またスキルアップとして認定看護師を目指すことも大きな強みになるでしょう。

訪問看護師の給与相場

基本給額/月 税込給与総額/月 年間賞与額 年間給与支給総額
約23万円 約28万円 約90万円 約429万円

訪問看護師は日勤のみで働くことが多いですが、夜勤がある病院と比較しても月額で4万円ほどしか差がないので、給与は高水準といえるでしょう。さらに、訪問件数による加算や、管理者になることで年収UPも可能です。また、認定看護師・専門看護師などの職能に対する手当が基本給に上乗せされる事業所もあります。

訪問看護はニーズが高まっている業種なので、業界全体で給与水準が上がっていく可能性が高いでしょう。

オンコール手当の相場

第1担当者 第2担当者
待機 1,000~3,000円/回 1,000円未満~2,000円/回
緊急訪問 時給換算または定額で5,000円~ 時給換算または定額で5,000円~

訪問看護では多くの場合、オンコールは1~2人で対応しています。緊急訪問することになった際は、手当は別途支給されるのが一般的です。時給で換算する場合と、定額で設定している場合があります。定額の場合、5,000円以上支給される事業所が多いです。

訪問看護師の仕事内容

訪問看護師は利用者さんやご家族に必要とされるサービスを提供するため、仕事内容は多岐にわたります。主な仕事内容を紹介します。

療養生活相談・支援

利用者さんやご家族の療養生活に対する相談を受けます。主治医やケアマネジャーとも連携し、適切な支援を受けられるようにサポートします。

病状や健康状態の管理と看護

利用者さんの病状や健康状態を記録し、主治医に報告します。また、状況に応じた適切な看護を提供します。

医療処置・治療上の看護

主治医の指示書に従い、医療処置や治療に必要な看護を実施します。利用者さんの状態の改善・悪化によって指示書の内容が合わないときは、医師へ報告して新しい指示を受けてから対応します。

苦痛の緩和と看護

主治医の指示書に基づき、痛みの緩和に必要な医療用麻薬による措置を行います。また、必要に応じてマッサージなども実施します。

リハビリテーション

利用者さんの機能回復につながるリハビリテーションを実施します。ただし、主治医がリハビリの必要性を認め、指示書に記載している場合のみ行います。

家族の相談と支援

利用者さんのご家族の相談に乗り、必要に応じて適切な支援を行います。また、介護に悩みのあるご家族の話を傾聴することで、ストレス緩和につなげます。

住まいの療養環境の調整と支援

居宅や家具の構造が怪我や能力の低下を招きやすいなど、利用者さんの療養環境が望ましい状況ではないときは、どのような調整が必要か提案します。また、ケアマネジャーとも話し合ったうえで、適切な支援を受けられるようにサポートします。

地域の社会資源の活用

必要に応じて、福祉サービスなどを利用できるか検討します。ケアマネジャーとも話し合い、利用者さんが経済的、あるいは社会的に生活しやすいように計画を立てます。

認知症の人の看護

訪問看護の対象となる利用者さんが認知症のケースもあります。家族や利用者さんが不便を感じずに生活するためのアドバイスや看護を提供します。

エンドオブライフケア

看取りを希望している利用者さんに対して、適切なケアを提供します。人生の最期のときを満足できるものにするためにアイデアを出し、サポートします。

在宅移行支援(外泊中の訪問看護等)

施設から居宅へと拠点を変える場合には、スムーズに在宅看護が進むようにサポートします。また、施設を拠点として看護を受けている利用者さんの外泊中の看護にも対応します。

先輩訪問看護師さんが語る職場レポート

訪問看護ステーションで働く看護師さんのお仕事の様子を動画でご紹介します。仕事の流れや処置内容、やりがいなどをインタビューしました。

訪問看護さんのお仕事密着レポート

訪問看護師さんによるオンコール再現

訪問看護師のイメージと実態

訪問看護師はほとんどのケースにおいて一人で利用者さんの居宅を訪問するため、さまざまな場面において連携や対応などを正確に判断する必要があります。訪問看護師のイメージと実態について紹介します。

対応力が求められる

利用者さんやご家族のニーズにどう対応するか、緊急対応が求められるときにはどうするかなど、多くの場面で判断が求められます。訪問看護ステーションのスタッフと連携しながらも現場では一人で対応するため、看護師としての対応力がつきます。

学ぶことが多そう

訪問看護師は利用者さんの居宅で看護を行うため、医療機関とは違った対応や知識が必要になります。担当する業務が幅広く、学ぶことが多い仕事といえるでしょう。研修体制が整っている訪問看護ステーションを選べば、自信を持って対応できるようになります。

利用者さんやご家族との関係構築にハードルがありそう

多くの場合、長期間、利用者さんやご家族の対応をするため、日々の訪問を重ねる中で、時間をかけてご本人やご家族との信頼関係を構築することができます。お一人おひとりに丁寧なケアができる仕事といえるでしょう。

移動が発生する

病院や介護施設とは異なり、訪問看護師は訪問先から訪問先、訪問先と訪問看護ステーション間を移動する必要があります。基本的には訪問看護ステーションの定めた手段で移動するため、自転車なのか、車なのか、移動手段を事前に確認しておくことで、スムーズに訪問先に向かえるでしょう。

オンコール対応がある

緊急時に備えるため、オンコール対応がある訪問看護ステーションもあります。しかし、夜勤よりは体への負担が少なく働けるでしょう。また、勤務形態の調整に応じてくれるステーションも増加しているので、自分に合う働き方を選びやすくなっています。

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訪問看護師に向いている人

  • 活動的なタイプの人
  • 在宅医療を学びたい人
  • 人と話すのが好きな人
  • 地域医療に貢献したい人
  • 臨機応変な対応ができる人

訪問看護師に向いている人の特徴をまとめました。1つでも当てはまる場合は、訪問看護師としての働き方も考えてみましょう。

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訪問看護師に転職する際のチェックポイント

訪問看護師の求人を探すときには、勤務体制や移動手段、研修制度などに注目してみましょう。また、どういった特徴の方が多いのか、利用者さんの傾向を把握しておくと、入職後の働き方をイメージしやすくなります。求人案内に記載されていない部分については、面接時に尋ねることもできます。

勤務体制・オンコールの体制はどうか?

チェックポイント
  • 1日の訪問件数
  • オンコール体制
  • 休日

勤務体制を把握するためにも、1日の訪問件数やオンコール体制、休日について確認しておきましょう。訪問件数が多いときは、車が利用できると便利です。

移動手段は何か?

チェックポイント
自転車 or 車

移動手段についてもチェックしておきます。訪問先へは支給の電動自転車や社用車を使うのが一般的です。天候や当日の体調により、臨機応変に手段を変更できるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

事業所の規模はどのくらいか?

チェックポイント
小規模 or 大規模

事業所の規模も把握しておきましょう。小規模な訪問看護ステーションでは、スタッフ間で意思疎通しやすい、個人の意見が採用されやすいなどの傾向が見られます。一方、大規模事業所では、1人当たりの負担が小さい、休みを調整しやすい、教育体制が整っているなどの特徴があります。

教育や研修は整っているか?

チェックポイント
  • 先輩と同行訪問できる期間
  • 未経験者の教育体制
  • 訪問看護認定看護師(在宅ケア認定看護師)の有無

訪問看護未経験の場合は、教育や研修についてもチェックしておきましょう。自分に合う制度がしっかりと整っている職場を選ぶことが大切です。

どんな利用者さんが多いか?

チェックポイント
  • 介護保険・医療保険のどちらが対象の利用者さんが多いか
  • 利用者さんの介護度
  • 利用者さんの年齢

訪問看護は事業所によってどんな利用者さんが多いか特色があります。どのような看護が中心になりそうか明確にしてから、適した事業所を選びましょう。

訪問看護師でスキルアップを目指そう

訪問看護師には医師の指示に基づく医療行為や看護業務、介護業務などが求められます。また、利用者さんやご家族に寄り添った支援を行うことも可能です。看護師としてのやりがいを感じる場面が多くある仕事といえるでしょう。

ナースではたらこでは訪問看護師の仕事を多数ご紹介しています。事業所には聞きづらい給与や職場の人間関係などについてもキャリア・アドバイザーを通して調べることができるので、ぜひご利用ください。

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